Androidスマートフォンにはパソコンなどと通信するための[コマンドラインツール]があります。これを使うと通常では「できない」ことが「できる」ようになったりするので、必要に応じて使うと良いでしょう。
ADBとは?
adbとはAndroid Debug Bridgeの略で、パソコンと接続したAndroidスマートフォンに対してシェルコマンドの発行やファイルの送受信などを行うことができるツールであり[Android SDK]>[platform-tools]に含まれています。
一般的には使う必要の無いですが、イレギュラーなことをしようとすると必要になってくることが多いツールです。
以前であれば[Android SDK]など複数のアプリケーションをインストールする必要がありましたが、昨今では1つのアプリケーションで環境の構築ができるようになりました。
ADBの使いかた
XDAにて公開されている【Minimal ADB and Fastboot】をインストールします。
インストールする手順
- Webブラウザで[[TOOL]Minimal ADB and Fastboot | XDA Forums]にアクセスし【Downloads】よりダウンロードします。
ダウンロードしたファイルの[MD5 Checksum]を確認しておくと安心です。
- ダウンロードしたファイルを実行しインストールします。
必須の項目は無いので、表示内容を確認し任意に選択します。
起動する手順
- Windowsより[すべてのアプリ]を開きます。
Windowsで「すべてのアプリ」を表示する方法Windowsのデスクトップには[ショートカットアイコン]を配置するのが一般的であり、インストール済みアプリは別に一覧を表示できるようになっています。
- すべてのアプリより【Minimal ADB and Fastboot】をクリックします。
- コマンドプロンプトで[Minimal ADB and Fastboot]が起動します。
[adb version]などが実行できれば問題ありません。
Microsoft Windows [Version 10.0] (c) Microsoft Corporation. All rights reserved. C:\Program Files (x86)\Minimal ADB and Fastboot>
- コマンドを実行します。
- shellを起動する
adb shell
- バージョン表示
adb version
- [スマホ]から[パソコン]にファイルを転送する
adb pull [スマホのファイル名] [パソコンのファイル名]
- [パソコン]から[スマホ]にファイルを転送する
adb push [パソコンのファイル名] [スマホのファイル名]
- shellを起動する
[ADB]の使いかたは以上です。

エラーが発生したら?
error: more than one device/emulator
複数のデバイス(実機、エミュレーター)が接続されていると表示されるエラーです。1台しか使用していないと思っても実は「エミュレーターが2台」と言ったこともあるので注意が必要です。
接続されているデバイスは[adb devices]で確認することができます。接続するデバイスを1台に絞るのが簡単です。
adb devices
List of devices attached localhost unauthorized 127.0.0.1 device
エミュレーターを切断するには[adb disconnect]を使います。
adb disconnect 127.0.0.1
1台に絞れない場合には[adb -t 1 shell]などデバイスを指定する必要があります。
error: device unauthorized.
[unauthorized]とは【無許可】の意味です。
ADBを使って接続する際には、「ADBのデバッグを許可しますか?」などとダイアログが表示されているハズなので、これの【許可】を選択する必要があります。
