話題に上がることが多くなってきた “5G” ですが、2019年09月にNTTドコモよりプレサービスの発表会が行われ、その内容が少しずつ見えてきました。
5Gの読み方は、一般的には「ファイブ・ジー」と呼称されることが多いようですが「ご・じー」と読む人も少なからず居ます。
2019年の現在では4G(LTEなど)が主流であり、一部では3G(CDMA)も使われていますが、今後に3Gはサービスを終了し、4G・5Gが主流となってくるでしょう。
2つの周波数
5Gで使用される周波数は Sub6 と ミリ波 の2つの分けられますが、機種によって「両方に対応している」「Sub6のみに対応している」など異なるので注意が必要です。
Sub6とは?
6GHz未満の周波数帯を指します。
エリアを広くカバーするのに適しており、日本国内では 4.5GHz帯 と 3.7GHz帯 が使用されます。
NTTドコモを始め、auやソフトバンクはもちろん、楽天モバイルにも当然に割り当てられています。
ミリ波とは?
30GHzから300GHzの周波数帯を指しますが、日本国内では28GHz帯も含んでいます。
周波数が高いことから「直進しやすい」「障害物に弱い」と言うデメリットがあるためエリアを広くカバーするのには向きませんが、大きな帯域幅を確保できることから大容量のデータ通信が可能となるため、混雑エリアをピンポイントでカバーするのに向いています。
NTTドコモを始め、auやソフトバンクはもちろん、楽天モバイルにも当然に割り当てられています。
いつからスタートするのか?
商用サービスとしては2020年春よりスタートが予定されていますが、それに先駆けてNTTドコモでは2019年09月20日よりプレサービスが開始されます。
このプレサービスは、商用サービスと同等の環境で5Gを体験することができます。一般のユーザーでも、ドコモショップなどの一部店舗で対応機種を試用することができます。
対応機種としては、Xperiaシリーズのソニーモバイルを始めgalaxyシリーズのサムスンやLGが用意されています。
5Gで変わることは?
5Gでは、データ通信における超高速や超低遅延に同時多接続の3つが実現できると言われています。
超高速とは、簡単に言えば4Kや8Kと言った高画質な大容量データをモバイルネットワークで短時間にデータ通信をすることができるようになります。具体的には4G(LTE)の100倍程度(1Gbps~10Gbps)を目指しています。
超低遅延とは、簡単に言えば通信の「タイムラグが小さくなる」と言うことです。通信は “送信” から “受信” までの間にラグ(遅延)が生じますが、これが小さくなればリアルタイムな通信をすることができ、遠隔操作や自動運転などに活用することが期待できます。具体的には4G(LTE)の10分の1程度(1ミリ秒以下)を目指しています。
多数同時接続とは、簡単に言えばスマートフォンやパソコンだけでなく家電など様々なデバイスを同時に接続することが可能になります。いわゆるIoTデバイスは膨大な数となるため、同時接続は今後に必須と言えます。具体的には1つの基地局に対して4G(LTE)の20倍程度になる予定です。
過度な期待は控えたい
巷に溢れる情報では、夢のように語られることも多い5Gですが、商用サービスが始まって「すぐ」に使えるようになるわけではありません。当然に専用の基地局など整備が必要となるため、日本全国にエリア展開されるのは段階的であり数年後となるでしょう。
また、エリア展開が完了し日本全国で “超高速” で “超低遅延” なネットワークが使えるようになっても “同時多接続” によって接続するデバイスが爆発的に増えるため、一般ユーザーがスマートフォンで使用する環境では、その差を感じにくいかもしれません。また、使用する周波数が3.6GHz~6GHz/28GHzと比較的に高い(4Gのメインは2.1GHz/800MHz)ため、直進性が高く回析が少なくなることから、エリア展開に時間がかかるかもしれません。
2019年の現在では当たり前のように使われている4G(LTEなど)も、商用サービスが開始された際には様々なトラブルが発生し何年もかけて安定させ提供してきため、慎重に検討したほうが良いでしょう。