なぜXperiaの販売は海外の方が種類が多く発売日が早いのか?

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Xperiaシリーズの中には日本では無く、海外から先に販売されるものがあります。また、海外のみで販売されるものがありますが、それはいったいなぜなのでしょうか?

Sony Mobileは日本の企業ではない!?

「Sony Mobile(ソニーモバイル)は日本の企業だ!」と言って疑う人は少ないでしょう。実際、Sony Mobileは日本の企業ですが、Sony Mobileが日本の企業となったのは2012年10月1日と最近のことなのです。

Sony Mobileが日本の企業になるまで

何を持って日本企業とするかは難しい(登記とか法的な話になる)ので、簡単に本社の位置で話を進めています。

SonyとEricssonの合弁事業

Sony Mobile(ソニーモバイル)の前身は「Sony Ericsson(ソニーエリクソン)」でです。Sony Ericssonは日本のSonyとスウェーデンのEricssonの合弁事業であることもあり、本社が日本では無く最初はロンドン(イギリス)で次にルンド(スウェーデン)に移りました。
株式はSonyとEricssonが50%づつ保有し、社長も最初はSony出身者が務めていたものの最終的にはEricssonの出身者が務めるようになっています。

Sonyの完全子会社化

Sony Mobileと名称が変更されたのは、2011年10月にEricssonの持つ50%の株式をSonyが取得したことで、Sonyの完全子会社になったことに由来するものです。

本社を日本に移転

Sonyの完全子会社になったあと、本社がルンド(スウェーデン)から東京(日本)に移されました。これが、2012年10月1日のことであり、2015年9月から見て3年前と実に最近のことなのです。

ここが厄介な話なのですが、本社は日本に移りましたが登記上はルンド(スウェーデン)に残ったままなんです。なので、登記的にはスウェーデンの企業と言うことになります。
そのため、正確に言えば「ソニーモバイルコミュニケーションズジャパン株式会社」が日本法人となります。

日本はガラパゴス

ガラケーに代表されるように、日本の携帯電話は世界的に見ても特殊な進化をしています。それはスマートフォンになっても変わることなく進化が継承されており、おサイフケータイやワンセグなどが搭載され日本向けに開発されたスマートフォンを海外で販売することはできません。そのため、日本向けに端末を多く展開することが難しいのでしょう。

電波が特殊

日本の大手キャリアであるdocomoとauが使用している電波に800Mhz帯があります。この800Mhz帯の電波はauはメインとして、docomoは補佐的とはいえFOMAプラスエリアなどの必要不可欠な電波として利用されています。

参考 スマホに重要な『プラチナバンド』ってなに?

しかし、世界的には900Mhz帯を使うことが多く800Mhz帯はレアと言えます。そのため、日本向けの端末は海外とは使用バンドが違うため、展開がしにくい性質があります(逆に海外の端末を日本では使用しにくい)。

なんだかんだ言っても日本ではiPhoneが売れる

長いこと海外(ヨーロッパ)に本社を構えていたSony Mobile(Sony Ericsson)ですので、販路もヨーロッパの方が広いのでしょう。
また、日本ではなんだかんだとiPhoneが売れてしまいますし販売しているキャリア側もiPhoneの販売に力を入れています。そのため、日本でXperiaの販売に力を入れるよりは海外での展開を進めた方が良いというのは納得ができます。

まとめ

日本企業がスマートフォンの開発・販売から続々と手を引いているところからも見て取れるように、やはり日本を市場にするよりは海外をメインにしたほうが良いのでしょう。