[Android 12]は2021年10月より配信が開始され、PixelシリーズをはじめとしたAndroidスマートフォンへ提供されます。見た目が大きく変わっているため目が行きがちですが、新機能や細かい変更点もあります。
Android 12とは?
2021年10月にリリースされたAndroid OSのバージョン12です。慣例に従えば “Android S” となりますが、正式には “Android 12” となります。
Pixelシリーズでは、2018年10月に発売されたPixel 3以降の機種が対象であるため、日本国内で販売されているPixelシリーズは全て対象と言うことになります。他のAndroidスマートフォンのメジャーアップデートは1回または2回は提供されるのが多いため、発売時にAndroid 10やAndroid 11が適用されていた機種は対象機種となる可能性が高いでしょう。
ただ、最終的にはメーカーやキャリア(NTTドコモやau、ソフトバンクなど)の判断となり、機種によってはアップデートされない場合もあります。また、アップデートの提供には長い時間を要することが多いので、気長に待ちましょう。
見た目
Material You
Material You(マテリアルユー)によって大きく変わったデザインが特徴です。
壁紙に合わせてアクセントカラーが変化するようになっているので、統一感のある見た目になることが期待されます。
もちろん、オフにして自分の好みに合わせた色を選択することも可能可能です。

ロック画面
時計が大きく表示されるようになりました。
これまでは、いくつかのデザインから選択することができるようになっていましたが、今のところは1つのみのようです。
ただ、通知の有無によって時計のデザインが大きく変わるようになっています。

プライバシー
位置情報の精度
これまで本体の設定より全体の精度を変更することができましたが、アプリごとに精度を選べるようになりました。
スマートフォンでは[正確]な位置情報を用いるのが一般的ですが、アプリによっては[おおよそ]でも問題ないこともあるので、アプリごとに選択することでプライバシー保護に繋がります。
使用時に選択できるほか設定から切り替えることもできるので、臨機応変に使い分けることも可能です。

カメラやマイクのインジケーター
ステータスバーに表示される[緑色の点]によって、カメラやマイクの使用がわかりやすくなっています。
「切り忘れ」などを防止するのはもちろん、悪意を持ったアプリによって「勝手に起動する」と言った場合に判断しやすくなります。
合わせて[カメラ]や[マイク]のオン/オフをすることもできるようになりました。

操作
スクロール時の伸び縮み
操作をしていて一番に目に付くのが、スクロール時の伸び縮みかもしれません。
[ストレッチ オーバースクロール]と呼ばれるアニメーションは、慣れないと[酔い]などが発生するかもしれませんが、しばらく使っていると慣れてきます。
アニメーションをオフにすることでストレッチ オーバースクロールをオフにすることもできますが、全てのアニメーションがオフになってしまうので、違和感があるかもしれません。

電源ボタンでアシスタント
Android 11からアップデートしたPixel 5a (5G) では違いましたが、プリインストールされたPixel 6シリーズなどは「電源ボタンの長押し」で「Googleアシスタントが起動する」ようです。
これは、電源ボタンの割り当てを変更することができるようになっているからであり、変更することで従来通りの電源メニューを表示させることも可能です。
また、逆にPixel 5a (5G) などでも「電源ボタンの長押し」で「Googleアシスタントが起動する」ようにすることもできます。

片手モード
画面を半分ほど下に下げることで、指の届かないエリアの操作を可能にする便利な機能です。
ディスプレイが大型化している昨今では、どうしても両手を使わないと操作しにくい場面がありますが、画面を下げることで片手だけでも操作がしやすくなります。
最初は懐疑的でしたが、しばらく使ってみると便利さがわかりました。

その他
スクリーンショットの範囲
スクリーンショットの範囲を後から変更できるようになったので「画面外も含める」と言ったことができるようになりました。
長いページを全てスクリーンショット撮る際に、「スクロールしてスクリーンショット」を繰り返すことなく、1枚のスクリーンショットに収めることができます。
範囲を後から変更できる機能であるため、対象を画面内に収めておく必要がなくなったのが便利です。

自動回転の顔認識
本体の向きによって画面の向きが変わる自動回転に[顔検出]の機能が搭載されました。
これによって、自動回転をオンにしていても顔の向きを検出して「寝ながらスマートフォンを見る」と言った際に回転しなくなります。
もともと手動で回転させる機能も搭載されていなので、好みに合わせて使い分けると良いかもしれません。

画面の拡大
画面の拡大に「一部を拡大する」と言う機能が追加され、いわゆる[拡大鏡]のような使いかたができるようになっています。

ディスプレイを暗くする
ディスプレイの[明るさ]はスライダーで調節することができますが、一番暗くしても「まだ明るい」と感じるときは「さらに輝度を下げる」と言ったことができるようになりました。

ゲームモード
ゲームアプリに最適化して動作するモードが用意されました。

イースターエッグ
お馴染みになっているイースターエッグですが、今回はゲームではなく[カラーパレット]が開くようになります。

所感
見た目の大きな変化は好みが分かれるところかもしれませんが、この手は慣れの問題も大きく影響するのでしばらく使っていれば気にならなくなるでしょう。
細かい機能が追加されていますが、「使わないだろ」と思っても使ってみると「意外と便利かも」と思うところが多かったので、一度ぐらいは使ってみると気に入る機能があるかもしれません。